@haemorikikakuさんのツイート
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営業の脱属人化

学生時代、家庭教師をしていたのですが、

当時、基本的に考えていたことは、

 

「世にあるたくさんの問題集や過去問の中から、いかに生徒の弱点に合った問題をピンポイントで選抜し、抜けなく、漏れなく、ダブりなく、効率的に解かせるか」

でした。

 

その目的を実現する過程で、元の問題の数字を変えたり、条件を変えたりするのですが、

少し数字や条件を変えただけで、見違えるように凶悪な難問になったり、意地悪なひっかけ問題になったり・・もとい、生徒の弱点を克服する良問となるのがとても楽しく、僕に合っていたようです。

 

 

さて、現在とある事業で、営業職向けのテストのサンプルを作っているのですが、これがまたとても楽しい作業となっています。

 

 

例えば下記の問題。

よく見るクオリティの問題です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Q1 営業現場において、下記の営業マンの行動のうち正しいものを選べ。

 

1.名刺交換を済ませた後、あいさつもそこそこにすぐに自社の商品の売り込みを始めた。

 

2.名刺交換を済ませた後、先方が自分と同じブランドの名刺入れを持っていたので、その話題でしばし盛り上がった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

この問題、営業職を経験したことのない人間であっても、

「なんか文章のニュアンス的に1は違う感じだな」

 

とわかってしまうかと思います。

これでは意味がありません。

 

 

そこでひと味加えるべく、下記の条件を加え、さらに選択肢を一つ足してみました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Q1 営業現場に到着すると、先方が、

「1時間の予定であったが、急用で15分後に出なくてはならない、急ぎ説明してくれ」。


下記の営業マンの行動のうち正しいものを選べ。

1.名刺交換を済ませた後、あいさつもそこそこに15分で説明できるよう、すぐに自社の商品の売り込みを始めた。

 

2.名刺交換を済ませた後、一旦次回の再営業のアポの時間設定だけさせて頂き、先方が自分と同じブランドの名刺入れを持っていたので、15分間、その話題でしばし盛り上がった。

 

3.「それでしたら、私に構わずお急ぎ下さい。」と、資料だけ渡し、先方を気遣った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

突如、難問になったのがわかるかと思います。

 

 

・ロジカルに相手のニーズである15分以内で説明し、腹落ちまでさせることによって頭の回転を評価して頂き、信頼を得るか

・15分であれば、いずれにしても自分には時間が足りないと考えて切り替え、再営業の時間を頂くyes取りを上手く行い、人間関係の構築に努めるのか

・15分と仰っているものの、急用には違いないはずなのでここで滅私の姿勢を見せることで相手に貯金する

 

どれも正しいように見えますね。

(ちなみに3は誤りとなります。何故かは考えてみてください)

 

 

ちなみに答えは1,2、どちらも正しい、です。

正確にいうと、どちらも人によっては正解となり得る、です。

 

 

人それぞれ、の中でも一貫しているポイントは、

①急ぎ説明してくれ、のセリフから相手のパーソナリティを読み取った上でそれに合わせた行動をとり相手のストレスフリーを守る

という大前提と、

②とはいえゴールは受注することなので、自分の持ち味が最大限活きるテーブルに持ち込む

 

ということとの最適な着地点をとりつづける、ということです。

 

 

 

 

営業の脱属人化にトライして失敗する企業が多いのは、

・営業マン、顧客双方含む人それぞれ、というのをそもそも考慮せずにマニュアル作りや教育・研修などを行った

・人それぞれは概念としてあり、それを測るサーベイなども実施しているが、現場の行動レベルまで人それぞれが落とし込まれていない

 

どちらかのパターンが多いと感じています。

 

 

 

脱属人化というと、

うまく行っている部署や、トップ営業マンの行動を分析し科学化し、全体に落としこみ・・・

となりがちなのですが、ここが大きな落とし穴だと思うのです。

 

 

そして、よくよく考えれば自分もそうなので当たりまえなのですが、マニュアル、という響きに必要性とともに、少なからず否定的な感情を持つ経営者が多いことも再確認できています。

 

それは従業員に、守破離の守のマスターはもちろん、その上の破離の習得にニーズがあるからに他ならず、必然といえます。

 

 

 

守を最速でマスターした営業マンそれぞれのパーソナリティを活かした破離、を顧客それぞれ、に発揮する。

 

そのようなことを高確率で実現できる教育体制の構築にこそニーズがあり、それを作ってこそ、営業の脱属人化が達成されるのではと思うようになりました。

 

 

 

当時のように、抜けなく、漏れ無く、ダブリ無く。

優秀な営業マンを効率的に育てる良問を作ってみたいと思います。