@haemorikikakuさんのツイート
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語句の意味を統一する

「ブランディング」ってなにをやることでしょうか?

 

プレゼンの際に冒頭、言う言葉である。

 

ブランディングをしたいというお客様がいる。しかし、ではブランディングをしましょうとなった時に、「ブランディング」がいったい何をやることなのかをわかっている人は少ないし、そのためもちろんその語句の意味は社内でも統一されない。

 

その場合、結果として、取り組みの一体感にも影響し、ブランディングプロジェクトが成功する可能性は極端に下がるのである。

これは、和製英語の弊害だと思っている。

(余談だが、横文字の多いビジネスパーソンが実は仕事ができないとされる傾向があるのは、

それを理解できないかもしれない相手への想像力の欠如が推測されるのと、その語句の意味を対面した相手、あるいはプロジェクトメンバー全員に対し統一することができず、結果「WHY」→「HOW」→「WHAT」に個人差が生じてしまうからだと個人的には思っている。)

 

 

別の言葉はどうだろうか?「イノベーション」。

 

「イノベーションってなんですか?」

 

と問うとする。それとなくクライアント大企業の担当者の皆様に聞いてみる。

優秀な諸氏の回答においても、実にまちまちの答えが返ってくるのである。

 

試しに私の周りの能力値の高い友人にも聞いてみる。

「今まで世に無かったものを創り出すこと」

 

なるほど。では続けて聞いてみる。

「Steve jobsはイノベーションを起こしましたか?」

彼は答えた。「起こしたと思う」。

 

前提として、イノベーションには4つのカテゴリがあるとする。

・製品、プロダクト

・生産、流通

・組織

・マーケティング

 

ここでは製品・プロダクトの話なのだと思うが、この時点で、このレベルでも言葉の定義が曖昧であることがわかる。

Steve jobsは、こう言った。

「電話を再発明した」

つまり、電話はすでに世の中に存在していたのである。(当たり前の話で恐縮であるが。)

彼の言う意味では、エジソンのような取り組みだけがイノベーティブなのかもしれない、と思う。

 

一つのカテゴリでも、どのようなレベル感でのイノベーションを目指していくかは実に多様なのだということなのである。

 

さて、そして例えば、「日本からなぜiphoneが生まれないのか」というような議論は全くもって時間の無駄である。

パリの街中を歩いているフランス人に、「明日からオシャレじゃなくなって下さい」というのと同じだからである。

(そしてそれは恐らく無理だ)

 

日本人のDNAに沿ったイノベーションとはなんなのかを歴史から深く検討する必要があるということである。

日本は車はもちろん、古くは宗教、果ては自国の憲法までよそから仕入れてアレンジして作ってきたのだ。

「日本らしさ→他国のマネからのアレンジ」とは大いなるパラドックスであるが、恐らくそれで構わないのである。

そして、和製英語なら和製英語でも良いので、その意味をしっかり落とし込み、最小単位の組織からでも良いので語句の意味を統一させる。

まずはこのようなプロセスが必要だと思うものである。

 

 

語句の意味を皆で統一する。

 

 

そんな当たり前のシンプルなことが、何をおいても大切な、物事の成功要件なのである。

「イノベーション」を起こしたいなら、イノベーションという言葉の意味を1mmのズレもなく、皆で共有しなければならないということである。

 

 

「ニース風サラダ」をフランスのニースで食べると、間違いなく日本で食べる「ニース風サラダ」の方が美味しいと思う。

(日本人の舌だから、日本の料理が美味しく感じるのは当たり前、というバイアスを差し引いても。)

マネして、アレンジして昇華したのだ。

フレンチ料理店のウェブサイトやニュースでのインタビューなどで見ると

「〇〇シェフのクリエイションをお楽しみ下さい」

「フレンチ料理界においてイノベーションを起こした〇〇シェフ」

という文字が並んでいる。

 

 

これは「イノベーション」と呼んでいいですか?

 

 

是か非かは一旦は個人に委ねればよく、ともかく、

 

私自身、言葉の重要性について、改めて深く考えさせられるものである。

 

 

 

さて、最後に、まったく余談であるが、

 

フランス人に、「日本のどんな文化に興味があるの?」と聞いたら、

「鎖国時代に生まれた文化が知りたいね!とてもエキサイティングだね!」

と答えた。

 

 

ああ。なるほど。。

 

もしかしたら、彼らは我々よりも、我々の本質を見抜いているかもしれないのだ。