TIME誌アジア版「明日のビジネスアイコン」25名に選出されました。

世界的経済誌『TIME』の特集「CEO HORIZON 」に、弊社代表の南風盛が掲載されました。
TIME誌は1923年に創刊された世界で最も影響力のある週刊誌のひとつであり、今回、25名の日本を代表する経営者の一人としてご紹介いただいております。

プレスリリースについては下記よりご覧ください。
プレスリリース

オンライン版(英語)については下記よりご覧ください。
https://time-ceohorizon.com/haemori_ichiro/ 


日本語版

Company name:株式会社ハエモリ企画
Title:代表取締役社長(CEO)
Name:南風盛一郎
URL:https://www.haemorikikaku.com/

My history

私の原点は、知恵の輪にあります。子どもの頃から、皆が解けずに首をかしげるような知恵の輪やパズルに「任せてみろ」と手を出し、解けた瞬間に周囲が驚く…という達成感に魅せられてきました。言い換えれば、私は常に「誰も解けなさそうな課題を、あえて解きにいくこと」に喜びを感じてきたのです。その感覚は、今の仕事にも通じています。クライアントが抱える複雑で絡み合った課題を前に「なるほど、ではこう解いてみましょう」と挑む。まさに知恵の輪を解き続けているような感覚です。

勉強も得意で、全国模試で1位を取ったこともあります。ただ、その才能に頼ってしまった部分もあり、難関大学には進学できたものの、当時はなりたいものもなく、大きな目的意識を持てずにいました。就職活動でも、いわゆる大手企業の内定を得ましたが、自分がその企業の名刺を誰かに渡しているイメージをしたとき、違和感を覚えました。「この肩書きは自分の実力なのか、それとも会社のネームバリューによるものなのか?」。その問いに答えを出せないまま一生を過ごすことこそ自分にとって一番のリスクだと気づき、最終的にその内定を辞退しました。

そうして、あるITベンチャー企業に入社しました。最初に任されたのはテレアポでしたが、こちらもパズルを解くように成功法則を見出し、すぐに成果を上げ、最年少で管理職に抜擢されました。当時はまだ今ほど顧客管理システムが発達していなかったことから、テレアポの進め方は、ネット上の電話番号検索サービスで見込み顧客をピックアップして、エクセルに落とし込んでリスト化し、ひたすら電話をかける、という方法でした。それを続けるうちに、顧客を効率的に集める方法として、マーケティングに興味を抱くようになりました。そして、自分で広告を立ち上げて運用し、問い合わせが自然に集まる仕組みをつくりたいと考えたのです。実際に取り組んでみると、予想以上にいい成果を得ることができました。

その経験は、現在の事業につながる大きな転機でした。周囲の刺激も大きく、同じ大学を出た友人たちが一流企業で着実にキャリアを築いていく姿を見て「さらなる特別な成長の機会を」という気持ちが自然と湧いてきました。そうした想いが私を突き動かし、27歳という比較的早い段階で、起業という決断をするにいたりました。

The present

現在、当社の提供している価値は「新規事業のPMF(プロダクト・マーケット・フィット)」です。市場には広告代理店、SEO会社、営業代行などのプレーヤーが縦割りで存在し、施策が部分最適にとどまりがちです。しかし、それだけでは事業は本当の意味で成長しません。当社が提供しているのは、BtoB事業の成長に必要なすべての領域を横断的に統合し、フェーズに応じて最適な打ち手を一気通貫で実行する仕組みです。

そもそもPMFとは「広告や営業の属人的な力に頼らずとも売れていく状態」を指します。例えば、自然に問い合わせが増え、顧客が自発的に他者へ勧めたくなる状態。そして「もし使えなくなったら困る」不可欠な存在になり、解約がされないことです。この段階に達して初めて、スケーラブルで持続的な成長が可能になると考えています。

とはいえ、その実現は簡単ではありません。プロダクトをはじめUIUXデザインやSEO対策、カスタマーサクセスなど、あらゆる要素の相互連携が不可欠です。一般的な縦割り体制では施策間の衝突が起こりやすく、例えば、制作会社が「デザイン性を優先してリンクを外す」ことで、SEO会社が積み上げた成果が失われる、といった事態が常に起こります。こういった時間の浪費が顧客の致命傷になります。この状況を避けるために、当社は全施策を横断的に社内で統合し、施策のスピードと精度を生み出します。これが新規事業成功のカギであり、当社ならではの強みです。

当社のこのような強みは、Bizdev(ビジネスデベロップメント)と呼ばれる市場でも希少な人材を量産できる仕組みによって生まれています。私自身もその一人ですが、Bizdevは単なるプロジェクトマネージャーの範疇を超え、全領域において専門家以上の知見を持ち、外部のパートナーを的確にハンドリングします。SEO会社や広告代理店に発注する際、本来ならば担当者にはプロと同等以上の深い知識が必要ですが、現実的ではありません。だからこそ、当社が顧客に代わってディレクションを担い、成果を最大化しているのです。

「横断的」と並ぶ当社の強みが「時系列」です。事業には複数の段階があり、それぞれのフェーズごとに適切な打ち手は異なります。例えば、まだ課題検証の段階なのにSEOに資金を投じても効果は限定的です。そこで当社は、独自の「事業フェーズ診断」を経て、各フェーズに合わせた「施策パッケージ」で、クライアントが迷わず次のステージへ進めるように伴走しています。

For the future

ビジネスにおけるあらゆる知見が求められるBizdevですが、当社では未経験からBizdevを目指す社員が多く在籍しています。Bizdevは、プロジェクトマネージャーの上位互換とも言える存在です。そのためまずは顧客窓口として信頼を築き、次にプロジェクトを統括する力を養い、さらに各種施策の知識を深めながら、自ら提案を形にできるレベルへと成長していく必要があります。その過程を段階的に設計し、未経験者でも3年ほどで確実にステップアップできる仕組みを整えているのです。

なぜ未経験者を育てるのか。そこには2つの理由があります。1つは、ビジネスパーソンという職業自体が、例えば子どもの頃から鍛錬を積んだプロスポーツ選手に比べれば、圧倒的に参入障壁の低いフィールドだと考えているからです。つまり、未経験からでも十分にプロフェッショナルとして成長できると考えます。もう1つは、固定観念のない人材の方が、成長スピードが圧倒的に速いと感じているからです。既存の枠組みにとらわれず、素直に知識とスキルを吸収できる人材の方が、将来的には大きな成果を生み出せるのです。

私自身、経営者として「社員一人ひとりを幸せにする」ことだけを日々考えています。私が社員を幸せにすれば、社員が顧客を幸せにしてくれる。会社の規模が大きくなるとしたら、それは社員に機会を与えるため。目的と手段の関係を明確にし、物事を単純化することが成功の近道であり、私の特質なのです。

そのためにも社員の「裸一貫の価値」を高めることは大切です。企業の看板を外したときに、果たして自分はいくらの時給で評価されるのか。これは私自身にも、社員一人ひとりにも問いかけています。会社がなくなったとしても、市場で強く生きていける人材を育てる。そのために個人の力を磨き、社員の社内価値よりも市場価値を上げていくことを常に考えています。

今後は、海外展開にも挑戦していきたいと考えています。現在、東南アジアを中心にAIを活用したクリエイティブやマーケティング技術を持つ企業と接点を持ち、お互いの市場への適応性を共に検証しています。異なる文化を持つ市場で成果を出せるかどうかは、私にとって究極の挑戦です。死ぬまで「地球人」として生きる以上、異国の顧客にも通用するノウハウを築きたい。その想いは年々強まっています。これまで国内で積み上げてきた知見を、社員の成長と共に海外市場へ広げていく。その挑戦の中で、新しい知恵の輪を一つずつ解きながら、まだ見ぬ未来を形にしていきたいと思います。

TOP
Go