PMF(プロダクトマーケットフィット)はスタートアップや起業の際に重要視される考え方の一つです。
PMFの達成は事業の成功を左右するとも言われ、多くの企業はPMFの達成に取り組んでいます。
しかし、具体的にPMFの達成に向けてどのような取り組みをすればよいかわからないという方も多いのではないでしょうか。
また、混同されやすいPSF(プロブレムソリューションフィット)との違いが明確にわからないという方も少なくありません。
当記事ではPMFと混同されやすいPSFについて解説いたします。
PMFやPSFについて理解を深めたい方は、ぜひご一読ください。
・プロダクトを改善するまで待てない。すぐに売ってみて売上を上げたい
・セールスを強化するべきなのはわかっているが、マーケに傾倒してしまう
・いわゆる「キャズムを超える」ためのアイデアが欲しい
・プロジェクトに推進力をプラスしたい。進める人がいない
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目次
そもそもPMF(プロダクトマーケットフィット)とは?
PMF(プロダクトマーケットフィット)とは、「Product(商品・サービス)」「Market(市場)」「Fit(適合する)」という3つの単語の頭文字をとったもので、直訳すると「商品・サービスが市場に受け入れられているか」を意味します。
BtoBマーケティングにおけるPMFとは、「顧客の抱える課題を解消できる商品・サービス」と「商品・サービスが適切な市場に受け入れられている状態」の2点が挙げられます。
どれほどよい商品・サービスであったとしても、顧客や市場に受け入れられなければ意味がありません。
スタートアップを目指す企業にとって、PMFの達成は重要視すべき課題であり、PMFを達成することで企業に利益を生み出すでしょう。
PMFについて理解を深めたい場合、押さえておきたいポイントが以下の通りです。
- PMFはスタートアップ・フィットジャーニーの指標の一つ
- PMFの重要性・メリット
ここでは2点について解説します。
PMF(プロダクトマーケットフィット)はスタートアップ・フィットジャーニーの指標の一つ
PMF(プロダクトマーケットフィット)はスタートアップ企業に多く用いられているスタートアップ・フィットジャーニーの6つのフェーズのうちの一つの考え方です。
スタートアップ・フィットジャーニーの6つのフェーズの名称と定義は以下の通りです。
フェーズ1「CPF」:顧客の課題を調査する フェーズ2「PSF」:顧客の課題を解決させる商品・サービスがあるか検討する フェーズ3「SPF」:解決策をプロダクトとして商品化が可能か検証する フェーズ4「PMF」:商品・サービスが顧客や市場に受け入れられているか検証する フェーズ5「GTM」:顧客に対する商品・サービスのアプローチ方法を検討する フェーズ6「Growth」:事業の成長度合いを検証し改善策を練る |
PMFはスタートアップ・フィットジャーニーの中でも最も重要なフェーズと言われており、スタートアップ企業だけでなくベンチャー企業などの成長にもなくてはならない考え方として注目を集めています。
PMF(プロダクトマーケットフィット)の重要性・メリット
先述した通りPMF(プロダクトマーケットフィット)はスタートアップ・フィットジャーニーの中で最も重要とされているフェーズです。
PMFの重要性・メリットについては以下の通りです。
・市場から選ばれる商品を見極められる ・市場の動向が把握できる ・商品のファンを増やせる |
PMF施策に取り組むことで、現在市場ではどのような商品が求められており、どのような商品が選ばれやすいかなど細かい傾向について理解を深められます。
顧客や市場が求める商品・サービスを生み出し、提供が実現できれば競合他社との差別化はもちろん商品のファンも増やせるでしょう。
顧客が商品・サービスのファンになった場合、口コミやSNSのレビューを投稿し有益な情報を広めます。
商品・サービスに関するレビューを読んだ新たなユーザーが自社の商品の購入を検討することで、新たなビジネスチャンスが生まれるでしょう。
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PMF(プロダクトマーケットフィット)とPSF(プロブレムソリューションフィット)の関係性とは

PMF(プロダクトマーケットフィット)と混同されることが多い言葉としてPSFが挙げられます。
PMFとPSF(プロブレムソリューションフィット)の関係性について学ぶ場合、PSFがどのような役割を持っているか理解することが重要です。
PSFを理解するうえで押さえておきたいポイントは以下の通りです。
- PSF(プロブレムソリューションフィット)とは?
- PSF(プロブレムソリューションフィット)の重要性・メリット
- PMF(プロダクトマーケットフィット)の成功にはPSF(プロブレムソリューションフィット)が必要不可欠である
ここではPSFについての3つのポイントを解説します。
PSF(プロブレムソリューションフィット)とは?
PSF(プロブレムソリューションフィット)はPMF(プロダクトマーケットフィット)と同様にスタートアップ・フィットジャーニーの6つのフェーズの一つとして取り組まれています。
PSFは「Problem(問題・課題)」「Solution(解決する)」「Fit(適合する)」という3つの単語の頭文字をとっており、直訳すると「課題を解決する方法を発見し適合させている」という意味です。
つまり、BtoBマーケティングにおけるPSFとは、「顧客の抱えている課題を理解・把握し、解決する商品・サービスを提供できている」状態を指します。
PSF(プロブレムソリューションフィット)の重要性・メリット
PSF(プロブレムソリューションフィット)はPMFの前段階として重要な役割を果たします。
PSFが重要と言われている3つの理由は以下の通りです。
- 商品・サービスが顧客の課題解決に適しているかどうか確認できる
- PMF(プロダクトマーケットフィット)に移行できるかどうかの判断ができる
- プロトタイプの改善・磨き上げができる
ここでは3つのポイントについて解説します。
商品・サービスが顧客の課題解決に適しているかどうか確認できる
PSFは実際にプロトタイプを作成するフェーズです。
プロトタイプとは最終的に完成する商品・サービスの大筋として作成される最初の模型を指します。
スタートアップ・フィットジャーニーの第一フェーズであるCPFで調査した顧客の課題について、解決策となるプロトタイプを作成し、検証する流れです。
PSFのメリットとして課題に対する商品・サービスが適しているかどうかを見極められる点が挙げられます。
PMFを成功させるためにも、PSFの段階でしっかりと見極めることが重要です。
PMF(プロダクトマーケットフィット)に移行できるかどうかの判断ができる
PMFは先述した通り「商品・サービスが顧客や市場に受け入れられるか」を検証するフェーズです。
PSFの段階で顧客の課題解決に適しているプロトタイプが完成している際には、PMFにスムーズに移行できます。
また、PSFの時点で満足のいくプロトタイプができていない場合は、PMFのフェーズに移行した際に失敗してしまう可能性が高まります。
つまり、PSFはPMFに移行する前の準備期間のような役割を果たしていると言えるでしょう。
プロトタイプの改善・磨き上げができる
PSFでは顧客の課題を解決するプロトタイプを作成し実際に使ってもらいヒアリングを実施する工程があります。
顧客からのヒアリングをもとにプロトタイプの不足している部分やムダを明確にし、改善することでより精度の高い商品・サービスにつながります。
精度の高いプロトタイプであれば、PMFのフェーズに移行した際にも市場や顧客に受け入れられる商品・サービスになるでしょう。
PMF(プロダクトマーケットフィット)の成功にはPSF(プロブレムソリューションフィット)が必要不可欠である
PSF(プロブレムソリューションフィット)とPMF(プロダクトマーケットフィット)は工程が似ていることから、混同されやすいものの目的が異なっています。
PSFはPMFの前段階としてプロトタイプを作成し、実際に顧客に商品・サービスを使ってもらう重要なフェーズです。
後に続くPMFでは、顧客が満足する商品・サービスが市場に受け入れられるかどうかを検証します。
つまり、それぞれの目的は以下の通りです。
フェーズ | どこに向けて検証するか | なにを |
---|---|---|
PSF | 顧客 | 商品・サービスが課題解決につながっているか |
PMF | 市場 | 顧客の満足度の高い商品が受け入れられるか |
PMFで検証する商品・サービスは、前提としてPSFを達成している顧客の満足度の高いものでなければなりません。
つまり、PMFの成功にはPSFが必要不可欠であることがわかります。
・プロダクトを改善するまで待てない。すぐに売ってみて売上を上げたい
・セールスを強化するべきなのはわかっているが、マーケに傾倒してしまう
・いわゆる「キャズムを超える」ためのアイデアが欲しい
・プロジェクトに推進力をプラスしたい。進める人がいない
・広告や制作、SEOなど優秀なパートナーを揃えたい
ハエモリ企画は、このようなお悩みに対してバリューを発揮します!
PSFの達成までの4つの手順

PSF(プロブレムソリューションフィット)を達成するためには、以下の4つのステップで進めていくとよいでしょう。
- 顧客の抱える課題の特定
- 顧客の課題の解決策ならびにプロトタイプの作成
- プロトタイプの検証
- フィードバックをもとにブラッシュアップする
- 【番外編】PSFの検証ツール
ここでは4つのステップとPSFを検証するツールについて解説します。
PSFの達成までの手順1
顧客の抱える課題の特定
PSF(プロブレムソリューションフィット)達成に向けて行う最初のステップは、顧客の抱える課題の特定です。
初めに顧客に対してインタビュー(ソリューション・インタビュー)を行い、現在抱えている課題・問題について調査を行います。
ソリューション・インタビューの質問の例は以下の通りです。
家電をテーマにしたソリューションインタビューの具体例 |
---|
「もしも完璧に家事をこなせるお手伝いロボットがいたら、なにを依頼しますか?」 「お手伝いロボットに搭載してほしい機能はありますか?」 「現在ご自宅でお手伝いロボットの代わりに使用している家電はありますか?」 「ご自身が考えるお手伝いロボットの限界を教えてください」 「どれのくらいの予算であればお手伝いロボットの購入を検討しますか?」 |
ソリューション・インタビューを通じて顧客の生の声を聞くことで、顧客視点での商品・サービス像を共有できるのはもちろん、顧客が本当に求めている商品・サービスの優先順位が特定できます。
また、ソリューション・インタビューだけでなくフレームワークを用いた競合他社の分析や、市場調査も行いましょう。
PSFの達成までの手順2
顧客の課題の解決策ならびにプロトタイプの作成
顧客の課題を特定が完了した際には、プロトタイプを作成するステップに移ります。
顧客が抱える課題・問題に対して解決策を考えてプロトタイプを作成しましょう。
プロトタイプを作成する場合、まずは設計図を作り商品のイメージをチームメンバーと共有しましょう。
設計図を作る際には商品・サービスの特徴や、利用するシーンに関してのイメージが湧きやすいものにします。
設計図の作成が完了すると、設計図をもとに2つのプロトタイプを作成します。
ペーパープロトタイプ:製品の外観を一枚の紙(画像)にしたもの ツールプロトタイプ:実物に近い使用感を体験できるもの |
まずはペーパープロトタイプを作成し、商品・サービスを具現化できるか検討したうえでツールプロトタイプの作成に着手することでスムーズにプロトタイプが作成できるでしょう。
PSFの達成までの手順3
プロトタイプの検証
完成したプロトタイプを実際に顧客に使用してもらうステップです。
PSF(プロブレムソリューションフィット)の中でも自社の商品・サービスが顧客の課題解決につながるかどうかを検証する重要な工程と言えます。
プロトタイプの検証では、以下のような質問を顧客に投げかけましょう。
家電をテーマにしたプロトタイプに対するインタビューの具体例 |
---|
「実際に使用してみてこの家電が欲しいと思いましたか?」 「操作方法に関してわかりづらい・わからないところはありましたか?」 「試作品をどのような用途で使いたいですか?」 |
プロトタイプの検証で顧客の反応をうかがい、使いやすさや操作方法に迷いがないかを確認します。
また、製品を使って課題を解決するまでの流れがスムーズであったかどうかも忘れずに確認しましょう。
PSFの達成までの手順4
フィードバックをもとにブラッシュアップする
プロトタイプの検証を終え、改善案が見つかった場合は顧客からもらったフィードバックをもとにブラッシュアップを行います。
ブラッシュアップを繰り返し実施し、顧客の満足のいく商品・サービスに近付けることでPSF(プロブレムソリューションフィット)の到達を目指しましょう。
【番外編】PSFの検証ツール
PSF(プロブレムソリューションフィット)の達成を検証するツールとして、多くの企業ではジャベリンボードが用いられています。
ジャベリンボードはアメリカのJavelin社が考案したフレームワークであり、主にビジネスにおける課題の検証の際に使われるツールです。
ジャベリンボードは以下の5つの視点をフレームワークに落とし込みます。
顧客/顧客の抱える課題/課題の解決策/課題の前提条件/正しい検証方法と達成基準 |
フレームワークの5つの視点の設定が完了次第、インタビューなどを通して検証に移ります。
ジャベリンボードは繰り返し実施することでより精度が高まるとされているため、達成基準に向けて改善を行いましょう。
・プロダクトを改善するまで待てない。すぐに売ってみて売上を上げたい
・セールスを強化するべきなのはわかっているが、マーケに傾倒してしまう
・いわゆる「キャズムを超える」ためのアイデアが欲しい
・プロジェクトに推進力をプラスしたい。進める人がいない
・広告や制作、SEOなど優秀なパートナーを揃えたい
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PMFの達成までの3つの手順

PMF(プロダクトマーケットフィット)の達成には以下の3つのステップを踏む必要があります。
- MVPの作成
- 想定顧客にMVPを利用してもらう
- フィードバックをもとに検証と改善を図る
- 【番外編】PMFの検証ツール
ここでは3つのステップとPMFを検証するツールについて解説します。
PMFの達成までの手順1
MVPの作成
PMF(プロダクトマーケットフィット)のフェーズではまずPSF(プロブレムソリューションフィット)で作成したプロトタイプをもとにMVPを作成します。
MVPとは顧客が実際に使用し、検証するために必要な最小限の機能のみを揃えた製品です。
PSFで得た情報をもとに製品化に近付けたMVPを完成させましょう。
PMFの達成までの手順2
想定顧客にMVPを利用してもらう
想定顧客に完成したMVPの利用を依頼し、実際の使用感や市場に適しているかなどを検証するステップです。
利用した顧客からPSF(プロブレムソリューションフィット)と同様にインタビューを実施し、MVPの現状を把握しましょう。
PMFの達成までの手順3
フィードバックをもとに検証と改善を図る
顧客から集めた情報をもとにフィードバックを実施します。
顧客がMVPを使用して感じたよい点と悪い点に分けて分析し、検証と改善を実施するステップです。
検証と改善は繰り返し実施し、ブラッシュアップすることでPMF(プロダクトマーケットフィット)の達成に近付けましょう。
【番外編】PMFの検証ツール
PMF(プロダクトマーケットフィット)の達成度合いを検証するツールとして、以下の3つのツールが挙げられます。
- ネットプロモータースコア(NPS)
- Product Market Fit Survey
- リテンションレート
ここでは3つのツールについて解説します。
ネットプロモータースコア(NPS)
ネットプロモータースコアとは、顧客に実際に商品・サービスを利用してもらった結果、自身の友人にすすめるかどうかを検証するツールです。
顧客がおすすめ度合いを0〜10の選択肢の中から選び、9〜10(おすすめする)から0〜6(おすすめしない)を引いた数が多いほどPMFが達成していると判断します。
Product Market Fit Survey
Product Market Fit Surveyは、商品を試してもらった顧客に対し「該当商品・サービスが使えなくなったらどうしますか?」と聞き取りを実施する検証方法です。
「無回答」「残念に思わない」「少し残念に思う」「とても残念に思う」の4つの選択肢の中からを顧客が選び、「とても残念に思う」が4割を越えるとPMFが達成していると判断します。
リテンションレート
リテンションレート(顧客維持率)は、設定した日数後に顧客の何割が自社の商品・サービスを利用しているか検証する手法です。
縦軸に顧客維持率を、横軸に設定した期間を配置したグラフを作成し検証します。
グラフが高い位置で水平に続いているのであればPMFの指標を満たしていると判断します。
・プロダクトを改善するまで待てない。すぐに売ってみて売上を上げたい
・セールスを強化するべきなのはわかっているが、マーケに傾倒してしまう
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当記事ではPMF(プロダクトマーケットフィット)についての解説と、PSF(プロブレムソリューションフィット)との関係性について解説しました。
しかし企業にとってPMFの取り組みの重要性は理解できたものの、PMFを進めるには多くの工程があり、PMFに割く余裕がないという企業様も多いのではないでしょうか。
PMFの進め方に不安がある際には、ぜひハエモリ企画に貴社様のお手伝いをさせてください。
ハエモリ企画では、以下のような支援サービスを行っています。
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